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人生の不条理について(もののけ姫からの考察)

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不朽の名作の『もののけ姫』ですが、今回、この映画のテーマでもある人生の不条理について考察していきたいと思います。

今回、このテーマを選んだのは、この問題こそ、現代の若者が抱えている1つの大きな問題だと感じたからです。

「もののけ姫」はこうして生まれた。 [DVD]
「もののけ姫」はこうして生まれた。 [DVD] ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2001-11-21
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『もののけ姫はこうして生まれた』今回久しぶりにこのDVDを見たのですが、改めてこのDVDはすごいなと感じました。

この作品が、どれだけの思いで作られてきたのか、モノづ作りとは何なのか、宮崎駿監督の頭の中、ジブリスタッフのこだわり抜いた仕事ぶり、それらすべてを垣間見ることができる作品です。実はこのドキュメントは、たしか、もののけ姫の公開と同じくらいの時期にテレビで放映されていたと思うのですが、当時中学生だった私は、たまたまこの番組を見て衝撃を受けたのを覚えています。

あれから、15,6年ほどの年月が経っているにも関わらず、今見ても、プロの仕事とはこういうものなのかと感心させられます。はっきり言って本編よりも、この舞台裏をおったこちらの作品の方が、おもしろいです。

さて、このDVDの中で、宮崎駿監督はこんなことを話しています。それは、

「今まで僕が作ってきたものは、基本的に守るべき人達や、その人間に支持されているという主人公がいつも主人公だったが、今度は違う。
露骨には言わないけれど、要するに、はっきり「お前さんはいらない」と言われてる人間なんです。
いなくていいと言われてる人間。
活躍しても別に褒め称えられることもない。お前さんのやることは、もうここにはない。
そういうことを言われる主人公。しかも、それは悪いことをやってそうなったんじゃなくて、正しいことをやった結果そうなってしまった。そういう人物」なのだと。
この世の中に生きていて、いわれのない不条理な肉体的にも精神的な意味もも含めて、これを見る人がどう感じてくれるだろうか。
それは、今の若者たちの共通の運命であるわけだから、たぶん僕らが今時代に感じているこの閉塞感も含めて色んな気分っていうのは、何度も繰り返し、何度も繰り返し、歴史の色んな場所で感じ取られてきたはずなんです。」

こんなことを話していました。

人には生まれつきの病気や、差別、環境、生まれつき決められており、自分の力ではどうしようもないことって、ありますよね。主人公、アシタカはタタリ神によって呪いを受けた少年ですが、それは、村の人を守るための結果のことです。

正しいことをやっても報われない人生の不条理は、現代の若者、いや、どの時代の人々にもある、いわば、人の普遍的な問題なのかもしれません。

この呪いのように、生まれつきの病気など、人生の不条理を背負っていかなければならない これからの若者への問いかけ。

その答えが、この『もののけ姫』のキャッチコピーに表れているような気がします。

「生きろ。」

それでも生きろと、この言葉に、宮崎駿監督のメッセージが集約されているような気がします。

当時、同時期に『エヴァンゲリオン』の映画が上映されていましたが、そのキャッチコピーが、「だから、みんな死んでしまえばいいのに」だったような気がします。

生と死の、あまりに対照的なそのメッセージは、14歳の当時の私には衝撃的なものでした。

この、『もののけ姫』のキャッチコピーは、糸井重里さんが考えたものですが、このDVDには、このキャッチコピーができあがるまでの、糸井さんの苦闘の様子も収められており、大変興味深かったです。

50回以上のやりとり、やり直しをして、最後にいきついたフレーズが、「生きろ。」このたった3文字の言葉だったのは、本当に深いなと感じました。

この「生きろ」は、アシタカから、サンへの言葉であり、シシ神から人生の不条理を背負っているアシタカへの言葉であり、そして、人生の不条理を背負っているすべての人々への言葉にもとらえることができるのではないか。そんな風に感じました。

ただ生きるだけなら、簡単な時代でもあります。しかし、生きるということ自体にどういう意味があるのか問わなければならない時代でもあると思います。

この映画の深い所は、エンディングでアシタカのアザは、軽くなっているものの、完治はしていない点にあると思います。

甲六が「シシ神は花咲か爺だったんだ」とつぶやく場面で、タタラ場の包帯で顔を覆っていた(ハンセン病患者の)女性は、自分の手をまじまじと見つめています。つまり難病が治っているのです。

サンのアザや、女性の難病は治しているのに、なぜアシタカのアザは完治させなかったのか?

ここに、この映画の深さを感じます。

アシタカはたたら場で、サンは森へという道を選び、一見するとハッピーエンドにとらえがちですが、そんなにこの物語は浅くはないです。

人と自然が共存できるかという課題は持ち越されているのです。つまり、お互いが歩み寄っていくためのスタートラインに立っているにすぎず、これからの苦労も想像できます。

でも、生きるとはそういうことではないかとも思うのです。

人生に不条理を感じていても、私たちは、それでも生きるのです。生きなくちゃいけないのです。

それが、できるからこそ、人はすごい力をもっているし、人生っておもしろいなって。そんな風に思います。

生きるって泥くさい。

どうして自分だけこんな目にと思うことや、人生に不条理というのはあります。

それでも生きるということ。そうやって、答えは、自分でみつけていかなければならないのでしょう。

今日は奇しくも、3月11日。

震災でお亡くなりになられた方へご冥福をお祈りするとともに、震災の被害にあわれた方の、1日でも早い復興を願っています。

震災という不条理と、人の生きる力。

自分のできることをしっかり考え、私自身も行動に移していきたいと思います。

今日も読んでいただいてありがとうございました。

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コメント

    • なつな
    • 2012年 3月 14日

    通りすがりの者です。興味深い記事だったのでコメントさせてもらいました。
    人生の不条理 本当に考えさせられました。
    私も生まれつきの病気があるのですが、それもすべて受け入れて生きていかなければならないのだと思っています。

    • なつなさん>コメントありがとうございます^^
      私も人生の不条理について、色々と考えさせられます。
      人生の不条理を「受け入れること」。簡単なようで本当に難しいことですよね。生まれつきの病気など、これまで本当に大変な思いもされてきたことと思います。でもそこにもきっとプラスの意味があるのでしょうね。それができている、なつなさんの生き方素敵だなと思います。コメントありがとうございました。

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カウンセラー:プロフィール

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松葉 謙(まつばけん)
1981年、三重県 いなべ市生まれ。
児童養護施設で児童指導員として勤務。退職後、インドに一人放浪の旅へ。マザーテレサの施設「死を待つ人の家」で自分の残りの命の使い方を考えさせられる。

帰国後、2010年、昼間はNPOの小さな学校で6年間、教師として不登校・高校中退、高卒認定のサポートに関わる。

同時に、夜間悩み電話相談サービス 【心のホットライン ゆくりはねっと】を開設。立ち上げから6年で、2,000人以上の心の悩み相談を聴く。

また、全国でも珍しい「才能アドバイザー」を名のり、これまで多くの人の、転職相談や、才能についてのアドバイスを行う。

人間関係の心の悩みや、トラウマの治療も専門としている。

2016年 教師を退職。カウンセラー、ヒーラーとして本格的に独立する。夢は、「生きる力を育む寺子屋」を創ること(現在、準備中♪)
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